大血管障害

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大血管障害とは?

大血管障害とは?

大血管障害は、長期にわたる高血糖状態によって動脈硬化が進行し、心臓や脳に血液を送る大きな血管に障害が生じた状態を指します。動脈硬化によって血管の柔軟性が損なわれると、血流が妨げられて必要な栄養が脳や心臓へ行きわたらなくなります。そのため、次第に機能が低下して、最終的に重篤な症状を引き起こすのです。

大血管障害は発症するだけで命に関わったり、重篤な後遺症を残したりする可能性があります。前触れなく発症することもあるので、適切な血糖コントロールと生活習慣の改善によって予防することが大切です。

主な大血管障害

狭心症

狭心症は、心臓の表面を走る冠状動脈の一部が動脈硬化により狭くなり、心筋への血流が一時的に不足する状態です。後述する心筋梗塞と合わせて代表的な虚血性心疾患(※)の一つに数えられます。

主な症状は、胸の痛みや圧迫感で、通常は数分程度で治まります。運動や精神的ストレス時に起こりやすく、安静にすると和らぐことが特徴です。ただし、重度の狭心症による発作は命に関わることもあります。

(※)血液の不足によって起こる心疾患の総称

心筋梗塞

心筋梗塞は、冠状動脈の血流が完全に途絶え、心筋が壊死してしまう状態です。激しい胸痛や息切れ、冷や汗などの症状が現れますが、糖尿病患者さんでは痛みを感じにくいことがあり(糖尿病性神経障害)、無症状のまま発作を発症する場合もあります。その場合、心不全などの重篤な状態になって初めて発見されることもあります。

早期発見のためには、定期的な心機能検査が欠かせません。

脳卒中

脳卒中は、脳の血管に異常が生じる疾患の総称で、脳の血管が詰まる「脳梗塞」、脳の血管が破れて脳の内外に出血が起こる「脳出血」「くも膜下出血」などがあります。体の片側の突然の麻痺、言語障害、視力障害などの症状が代表的で、迅速な処置が行われなければ命を落とすこともあります。

仮に命を取り留めても、まひや言語障害などの重篤な後遺症が残る可能性もあります。糖尿病による動脈硬化は、脳梗塞のリスクを高めるため、血糖コントロールと血圧管理による予防が重要です。

末梢動脈疾患(足潰瘍、足壊疽など)

末梢動脈疾患は、主に足の動脈が動脈硬化により狭くなり、足への血流が不足した状態です。初期症状として足の冷感やしびれがあり、進行すると間歇性跛行(一定距離を歩くと痛みで歩けなくなる症状)が現れます。さらに悪化すると安静時でも痛みが生じ、夜眠れないほどの痛みとなることもあります。

また、血流不足が進むとわずかな傷をきっかけに感染症にかかり、足の潰瘍や壊疽へとつながることもあります。最終的には足の切断が必要になることもありますので、糖尿病患者さんは傷のケアにもご注意ください。

早期発見と予防のために―定期的な検査と適切な生活習慣―

大血管障害は、自覚症状なく突然発症することも多いです。糖尿病だけでなく、高血圧や肥満など様々な生活習慣病が原因となりますので、定期的な検査と適切な生活習慣の維持によって予防することが重要です。

大動脈障害の予防は当院へ

大動脈障害の予防は当院へ

住吉区・あびこ駅のゆかわ内科クリニックでは、糖尿病患者さんの大血管障害リスクを評価し、適切な予防と管理を行っています。血糖コントロールはもちろん、血圧や脂質管理、禁煙指導など、総合的なアプローチで患者さんの健康をサポートいたします。気になる症状や不安がありましたら、お早めにご相談ください。