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HbA1cとは？
赤血球内の蛋白質であるヘモグロビンは、血液中の糖（血糖）と結びつく性質があります。これを「糖化ヘモグロビン」と言い、HbA1c（ヘモグロビンエーワンシー）は、血液中の糖化ヘモグロビンの割合を％で示したものです。
糖化ヘモグロビンは赤血球の寿命（約120日）が尽きるまで変化しないので、HbA1cは過去1～2か月の血糖値の平均を反映します。血糖値は、計測直前の食事や運動の影響を大きく受けますが、HbA1cは受けないので、長期的な血糖コントロールの状態を把握できる利点から、糖尿病の診断や治療効果の評価に広く用いられています。
HbA1cの値と糖尿病の関係
血糖コントロールの状態を把握できるHbA1cは、糖尿病の診断や経過観察の重要な指標となります。基本的にHbA1cの値が高いほど、糖尿病の合併症リスクが高まりますが、逆に言えば適切な治療を続けてHbA1cを下げることで、合併症のリスクを軽減できます。
なお、糖尿病と診断された場合の一般的な治療目標は、HbA1c を7％未満にすることですが、年齢や他の疾患の有無によって個別に設定します。理想値にこだわるのではなく、ライフスタイルを考慮した持続可能な治療を行うことが大切です。
- 正常値：5.6％未満
- 境界型（糖尿病予備群）：5.6％以上6.5％未満
- 異常（糖尿病の疑いあり）：6.5％以上
※正確な診断には血糖値もあわせて評価しますので、上記はあくまで目安です
HbA1cが高いと起こる疾患
HbA1cの数値異常で考えられる大きな要因は糖尿病ですが、それ以外もあります。主に以下の疾患でもHbA1cが高くなることがあり、それぞれの病気の進行を抑えるためにも、専門医による的確な診断が重要となります。
- 甲状腺機能亢進症：甲状腺ホルモンの過剰分泌により血糖値が上昇する疾患
- 腎不全：腎機能低下により体内の代謝が乱れ、血糖値上昇やHbA1c高値につながる可能性がある状態
- 異常ヘモグロビン症：赤血球内の異常ヘモグロビンにより、HbA1cの値が不正確になる疾患（非常にまれ） など
受診の目安
健診等で「HbA1cが高い」と指摘された場合は、何らかの疾患の可能性の疑いもありますので、早めの受診をおすすめします。とくに以下の症状が見られる場合には糖尿病の可能性も考えられます。
- 糖尿病の家族歴がある
- のどの渇き、頻尿、体重減少などの糖尿病が疑われる症状がある
- 肥満、高血圧、脂質異常症がある など
HbA1cが高い方は当院へ
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当院の特徴は、糖尿病・循環器内科への専門知識を生かした、様々な合併症リスクを考慮した総合的な診療が可能な点です。単なる数値の評価にとどまらず、患者さんお一人おひとりの生活背景を丁寧に聞き取り、原因を多角的に分析いたします。
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