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糖尿病腎症とは?

糖尿病腎症は、糖尿病の三大合併症の一つで、高血糖状態が続くことによって腎臓の機能が徐々に低下していく病気です。腎臓の濾過装置である糸球体の毛細血管が障害を受け、本来の機能を果たせなくなることで発症します。
糖尿病と同様、初期段階での自覚症状に乏しいことが厄介な点で、気づかないうちに発症・進行していることがあります。しかし、重症化すると腎機能の低下によって日常生活に大きな影響を及ぼすほか、さらなる合併症を招く可能性があるため、早期発見と適切な管理が非常に重要です。
糖尿病腎症の進行段階と症状
糖尿病腎症は進行性の疾患であり、その重症度によって下記のように分類されています。腎臓の障害は自覚症状に乏しいものの、進行すると治療による改善が難しくなるばかりか、人工透析が必要になることもあります。
第1期(腎症前期)・第2期(早期腎症)
いわゆる初期段階で、わずかな蛋白尿以外の自覚症状はほとんど見られません。治療による改善が十分に期待できる段階ですが、この状態を放置すると病気は着実に進行してしまいます。
- 少量の蛋白尿が見られる
- 血圧が上昇し始める
- 自覚症状はほとんどない など
第3期(顕性腎症期)
病気がやや進行した状態です。腎機能の低下により、血液内に余分な水分や不純物が残るようになります。これにより下記のような自覚症状が現れることがありますが、自覚症状からは腎機能の異常を疑いにくいため、注意が必要です。
- 全身のむくみ・倦怠感
- 貧血 など
第4期(腎不全期)・第5期(透析療法期)
糖尿病腎症が進行し、腎臓の主要な機能である尿生成ができなくなった状態です。体内で生じた老廃物の排出ができないため、体のあらゆる組織が正常に働かなくなってしまいます。そのため、定期的な人工透析(血液透析・腹膜透析)による血液浄化が必須となります。
- 腎臓が尿を作る機能を失う
- 体内に老廃物や余分な水分が蓄積する
- 人工透析が必要になる など
早期発見・早期治療のために―検査結果に要注意―

糖尿病腎症は、早期段階(第1期・第2期)で発見され、適切な治療を開始すれば、症状の改善や進行の抑制が可能です。しかし、第3期以降になると治療による改善は難しくなり、治療による生活への様々な影響が起こるようになります。
尿蛋白値やアルブミン値の異常が指摘された場合は、自覚症状がなくても早めに専門医の診察を受けることが大切です。糖尿病治療中の方はもちろん、糖尿病の傾向がある方も、定期的に行う検査結果にはとくに注意してください。
糖尿病腎症の予防・治療は当院へ
住吉区にある「あびこ駅」から徒歩10秒のゆかわ内科クリニックでは、糖尿病患者さんの腎機能を定期的にチェックし、早期発見・早期治療に努めています。糖尿病専門医である院長が、個々の患者さんの状態に合わせた適切な治療プランを提案し、糖尿病腎症の予防や進行抑制をサポートしています。糖尿病や腎臓の健康について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。