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尿に血が混ざった状態について

尿に血が混じっている状態のことを「血尿」と言います。尿が赤く染まるレベルの場合は、一見して尿に血が混じっていると判別できますが、血の量がわずかだと肉眼での確認が困難なこともあります。この場合を「尿潜血(顕微鏡的血尿)」と言い、尿検査をして初めて判明することが多いです。
尿に血が混じる現象は、尿を作る腎臓や尿の通り道に何らかの異常があることを示す重要なサインです。血尿の頻度は年齢とともに増加し、一般的に男性よりも女性に多く見られます。尿潜血は自覚症状がほとんどないため、異常の早期発見には定期的な尿検査が重要です。
尿潜血と糖尿病の関係
尿は腎臓で作られます。糖尿病による長期的な高血糖状態は、動脈硬化を促進させて全身の血管へダメージを与えてしまいます。これによって腎臓の機能を障害することがあり(糖尿病腎症)、腎臓の機能低下は排尿にも影響を与えます。
糖尿病によって腎臓の濾過装置がダメージを受けると、血液をうまく濾過できずに赤血球を尿中に漏出させ、尿に血が混じるようになるのです。
尿に血が混ざる他の原因
糖尿病以外にも、尿潜血を引き起こす原因はいくつかあります。いずれの場合でも、尿に血が混ざっている状態は、体の異常を知らせるサインであることが多いので、健康診断などで指摘された際には、早めに精密検査を受けるようにしましょう。
- 尿路結石:腎臓から膀胱までの尿路で石灰化物が固まってできる病気
- 尿路感染症:膀胱や尿道、腎臓などの尿路に感染が起こる病気
- 悪性腫瘍:膀胱がん、腎盂がん、尿管がんなど
- 糸球体腎炎:腎臓の糸球体に炎症が起こる病気
- 前立腺肥大症:前立腺の腫大による尿路の圧迫 など
※女性の場合、月経中に尿潜血が検出されることがありますが、この場合はとくに異常ではありません。正確な評価・診断を得るためにも、生理中、および前後3日の尿検査はお控えください
受診の目安
尿に血が混ざっていることが明らかな場合や、以下の症状が見られる場合には早めの受診をおすすめいたします。
- 排尿時に痛みや違和感がある
- 頻尿や残尿感がある
- 腰痛や下腹部痛がある など
なお、尿潜血は肉眼での確認ができず、自覚症状がないことも多いため、定期的な健康診断を受けることが重要です。健康診断で尿潜血を指摘された時、あるいは以下のような場合は糖尿病の可能性もありますので、専門医の診察を受けることをおすすめします。
- 極端なのどの渇き
- 頻尿(トイレの回数が増える)
- 手足のしびれ
- 急激な体重減少
- 疲労感や倦怠感 など
尿潜血がある方は当院へ

住吉区・あびこ駅のゆかわ内科クリニックでは、糖尿病と循環器疾患の専門知識を持つ院長が、尿に血が混ざる原因を総合的に評価します。糖尿病が原因の場合は、患者さんの生活リズムや職業、家族歴などを詳しくお聞きし、それぞれの状況に合わせた血糖コントロールと腎機能保護を両立した治療計画を立案いたします
また、必要に応じて泌尿器科医や腎臓専門医との連携も行い、総合的な医療サービスを提供します。尿潜血は重大な疾患の初期サインである可能性があるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。気になる症状がある方、健康診断で尿潜血を指摘された方は、お気軽にご相談ください。