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狭心症とは？
狭心症は、心臓の筋肉（心筋）に血液を供給する冠動脈が狭くなり、一時的に心筋への血流が不足した状態です。発作による症状は一時的であることが多く、安静にすることで改善することがほとんどです。しかし、命に危険が及ぶ心筋梗塞の前駆症状となることもあるので、適切な管理と早めの治療が重要となります。
狭心症の特徴
狭心症には以下のような特徴があります。まれに起こる程度であれば問題ないことが多いですが、頻繁に起こる場合には一度医師に相談することをおすすめします。
- 運動や精神的ストレス時に症状が現れやすい
- 安静にすると症状が改善することが多い
- 糖尿病患者では無症状のことがある（無症候性心筋虚血）
- 適切な管理をしないと心筋梗塞に進行する可能性がある
- 糖尿病患者は非糖尿病者に比べてリスクが高い など
狭心症の主な症状
狭心症の主な症状には以下のようなものがあります。これらの症状は通常、数分程度で治まりますが、20分以上持続する場合には心筋梗塞の可能性もありますので、直ちに医療機関を受診してください。
なお、糖尿病患者の場合、合併症（糖尿病性神経障害）により胸痛を感じにくいことがあるため、注意が必要です。
- 胸の中央部の痛み、圧迫感
- 胸やけのような不快感
- 肩、首、顎、腕への痛みの広がり
- 動悸、息切れ
- 冷や汗 など
狭心症の原因
狭心症の主な原因は動脈硬化です。動脈硬化が進行すると、以下のような経緯をたどって狭心症が引き起こされます。
1.冠動脈の内壁にコレステロールなどが沈着し、プラークが形成される
2.プラークにより血管が狭くなる
3.心臓に負荷がかかったとき（運動時など）に血流が不足する
4.一時的な心筋虚血が起こり、狭心症の症状が現れる
糖尿病と狭心症の関係
狭心症の原因となる動脈硬化は、糖尿病による高血糖状態の持続によっても引き起こされます。糖尿病が間接的に狭心症の原因となると言ってもいいでしょう。また、高血糖状態では血液がドロドロになりやすいので、血流が滞って狭心症をはじめとした虚血性心疾患を発症しやすくなります。さらに、糖尿病の代表的な合併症である神経障害は、狭心症の重要な自覚症状である胸痛を鈍らせてしまう点にも注意が必要です（無症候性心筋虚血）。
狭心症は心筋梗塞へと進行する可能性がありますので、糖尿病の方は、適切な血糖コントロールと合わせた定期的な心機能のチェックも重要となります。
狭心症の予防と管理
狭心症を予防し、適切に管理するためには、日常生活における以下のような取り組みが重要です。
- 禁煙
- 適度な運動
- 健康的な食事（栄養バランスのよい食事を規則的にとる）
- 適正体重の維持（BMI 25未満をめざす）
- ストレス管理
- 十分な水分摂取
- 適切な睡眠 など
糖尿病患者の方は、上記に加えて以下の点にとくに注意が必要です。
- 厳格な血糖コントロール
- 神経障害の早期発見と管理
- 無症候性心筋虚血の可能性を考慮した定期的な心機能検査 など
住吉区・あびこ駅のゆかわ内科クリニックでは、糖尿病と循環器疾患の両方の専門知識を生かし、糖尿病に関する総合的な診療をご提供しています。狭心症の症状や予防に関して不安がある場合や、合併症に不安のある糖尿病患者さんは、お気軽に当院へご相談ください。